派遣社員の職務経歴書! 書き方を見本付きで解説
履歴書とセットで提出を求められる職務経歴書。履歴書に書ききれない詳細なスキルや経験、自己PRを伝えるために必要です。この記事では、派遣社員が参考にするべき職務経歴書の作成方法を説明いたします。
派遣社員の職務経歴書の基本
まずは、派遣社員が職務経歴書を作成する際に持つべき心構えや書き方の基本をご紹介します。
派遣社員に職務経歴書は必要?
「そもそも派遣社員は別の会社で働くんだから、派遣元に職務経歴書を提出する必要はないのでは?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。しかし、職務経歴書は派遣登録において履歴書以上に重視されます。それは、職務経歴書の内容が、今後どのような仕事が紹介されるかの参考となるからです。派遣社員は即戦力として派遣先から期待されているため、通常以上に分かりやすく能力や経験をアピールする必要があります。ただし、事前に経歴をWebから登録しておけば、紙の職務経歴書は持参しなくても良い場合もあります。
職務経歴書の3タイプ
職務経歴書には大きく分けて3タイプの書き方があります。それぞれのメリットやどんな方におすすめかについて解説いたします。
編年体式
最もオーソドックスな職歴の書き方です。時系列順に過去から現在まで企業名と雇用期間、業務内容を並べていきます。この書き方のメリットは、キャリアを積み上げてきたストーリーを順に語っていける点です。着実にキャリアを積み上げてきた歴史がわかりやすく伝わります。転職経験の少ない初心者や、伝統を重んじる保守的な企業に応募する方におすすめの方法です。
逆編年体式
その名の通り、編年体と逆に現在から1社目までさかのぼるように職歴を書く方法です。最新の職歴で身に付けたスキル・経験を最初に読んでもらえる点が最大のメリットです。そのため、現職・もしくは前職のキャリアを強くアピールしたい方におすすめだといえるでしょう。
キャリア式
時系列ではなく、アピールしたいポイントごとに職歴をまとめる方法です。例えばCADオペレータ―としてのキャリアをアピールしたい場合は、それまでの経歴のうちCADや設計に携わって仕事をした経験をピックアップして書き、そのほかの経験については後にまとめます。自分がアピールしたいスキルや経験を目立たせられる点が大きなメリットです。また、仕事をしていないブランク期間が目立たなくなるという利点もあります。さまざまな業種・職種を経験しており、そのうちのいくつかを特にアピールしたい方におすすめです。
派遣社員はどの書き方が一番良い?
紹介した3つの書き方のうち、派遣社員に最もおすすめしたいのはキャリア式です。さまざまな派遣先を経験していることの多い派遣社員の履歴書は、編年体式では長く、ポイントの絞れていないものになってしまいがちです。その点、キャリア式であれば最もアピールしたい経歴を真っ先に説明することができます。特にさまざまな業界・職種を経験した方がCADオペレーターなどの専門職に応募する場合は、アピールすべきスキルが明確なキャリア式が良いでしょう。
ただし、派遣社員であっても、同じ業界・業種に勤め続けスキルを長年積み上げてきたならば、ストーリーで職歴を伝えられる編年体式がおすすめです。現職または前職の経歴を特にアピールしたい場合は逆編年体式を選びましょう。
派遣社員の職務経歴書の書き方サンプル
派遣社員の職務経歴書の見本をキャリア式と編年体式の2種類ご紹介します。
用意するべき道具や封筒の書き方など職務経歴書にまつわる知識をより広く知りたい場合は「CADオペレーターの転職!職務経歴書の書き方」をご参照ください。
職務経歴書の書き方サンプル(キャリア式)
職務経歴書の書き方サンプル(編年体式)
ポイント1:経験やスキルをアピールする
派遣社員の登録で最も重視されるのは経験とスキルです。業務内容はなるべく具体的に伝えましょう。特にCADオペレーターなどの専門職の場合は、経験・スキルが重視される傾向が強くなります。
ポイント2:工夫した点や成果についても伝える
業務内容をそのまま書いただけでは大きなPRにはつながりません。業務を行う上でどんな工夫をし、それによってどんな成果を上げたのかについても具体的に説明しましょう。「設計ソフトを自主的に勉強し、その結果図面の作成を任せられた」など、成果とその過程をなるべく具体的に説明すると評価されやすいでしょう。
ポイント3:雇用形態はしっかり記載する
編年体式、逆編年体式にせよキャリア式にせよ、正社員・契約社員・派遣社員などの雇用形態についてはわかりやすく明記すべきです。履歴書より自由とは言え、やはり職務経歴書も職歴を分かりやすく正確に伝えることが第一なのは同様。キャリア式の場合は(○○社員として勤務)と企業名の横に記してください。
職務経歴書の書き方FAQ
職務経歴書の作成においてよくある疑問3つに回答いたします。
手書きで作成しても良いですか?
職務経歴書は、基本的にはパソコンで作成すべきです。情報量が多い職務経歴書は、読みやすさが大切です。文字サイズや行間を調整できるパソコンならば簡単にレイアウトを調整できますし、誤字脱字などのミスもすぐに直せます。また、多くの職務で必須となっているパソコンの基本操作能力の証明にもつながります。
転職回数が多いのですが……?
転職回数が多いと転職の際不利になってしまうのは事実です。しかし、派遣社員であれば複数の派遣先を経験するのは当たり前であり、派遣先で身に付けた能力・経験がアピールできるならば問題ありません。転職回数が多い場合の書類選考・面接の対策については「転職が多い方に向けた書類選考・面接のポイント」をご参照ください。
派遣先について守秘義務がある場合はどうすれば良い?
派遣先の業務内容や取引先について守秘義務がある場合は、具体的な内容は出さずに内容を一般化して職歴に落とし込みましょう。例えば「大手建築会社の設計業務にCADオペレーターとして従事」といった書き方なら、守秘義務に抵触せず、自分が業務で得たスキルや経験を伝えることができます。
まとめ
派遣社員の職務経歴書の書き方について解説いたしました。職務経歴書の内容次第で紹介される派遣先や待遇は大きく変わります。自分の魅力を最大限に伝えられるよう意識して職務経歴書づくりに臨みましょう。