CADの作業用モニターでこだわるべきポイントとは?

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1日中パソコンで作業を行うCADの作図では、モニターの質が重要です。例えば、作業をスムーズに行うために、モニターのサイズはある程度以上大きいことが求められます。また、長時間画面と向き合って作業するため、目が疲れにくいモニターを選ぶことも大切です。ここでは、CADの作業用モニター選びに迷っている方に向けて、こだわるべきポイントを詳しくご説明します。

CAD業務においてモニターは非常に重要

長時間パソコンを使うCAD業務において、モニター選びは非常に重要です。良いモニターを使うことでどのようなメリットがあるのでしょうか。

作業効率がアップする

CADオペレーターは、作図ソフトだけでなくPDF資料やExcel、メールなど複数のソフトを同時に開いて作業します。その際に、大きなモニターがあれば一画面で必要な資料をすべて見渡せるため、ウィンドウを切り替える手間がなくなり、作業時間を短縮できます。

正確な作業につながる

CADの作図では、色やコントラスト、比率、線などをいかに正確に表現できるかが重要です。高性能なモニターを使用すれば、作図に必要な色や比率などの情報を正しく把握し、制作物のクオリティを高めることができます。

目の負担を和らげる

CADオペレーターは長時間画面と向き合って作業するため、目に疲れがたまりやすいです。人によっては肩こりや頭痛、めまいや吐き気を引き起こしてしまうことも。目に優しいモニターを使用すれば、日々の業務で積み重なる目への負担を軽減できます。

目の疲れが気になる方にはこちらの記事(CADオペのための知っておきたい目の病気と対処法)もおすすめです。

CADオペレーターがモニターを選ぶときに気を付けるべき5ポイント

CADオペレーターがモニターを選ぶときに気を付けたい、5つのポイントをご紹介します。

ポイント1:画面サイズは十分か

CADを操作する方であれば、目安として24インチ以上のディスプレイを選びましょう。大画面の方が同時に複数のウィンドウを開きながら効率よく作業できます。「1インチ=約2.54センチ」であり、インチとは画面の対角線の長さのこと。対角線の長さを測ることで、モニターのおよそのインチ数を知ることができます。
また、ディスプレイには「スクエア(4:3)」と「ワイド(16:9)」の2種類があります。メインディスプレイとして使用する場合は、作業スペースを広く取れるワイド型を選ぶと良いでしょう。

ポイント2:解像度は十分か

CAD作業を効率化するには、画面の大きさだけでなく解像度の高さも重要です。現在最も主流なのは、フルHDサイズ(解像度:1920×1080)です。高解像度のものほど扱える情報量が多く、一度に複数の画面を開いて作業できます。一方、解像度が高くなるほど文字が小さく表示されてしまうというデメリットもあります。解像度は画像のきめ細かさを表す数値で、「1920×1080」などと表記されるのが普通です。画面のサイズが大きいほど解像度が高くなるとは限らず、製品ごとに解像度の高さは異なります。

ポイント3:色が正しく表示されるか

液晶ディスプレイにはIPS方式、VA方式、TN方式の3種類があり、CAD作業で色やコントラストを正確に把握したい場合はIPS方式がおすすめです。モニターを端から見たり、角度を変えて見ると色やコントラストが変化してしまうことがあります。しかし、IPS方式は視覚野が広いため色やコントラストが位置や角度によって変化することがありません。ほかにもそれぞれの方式ごとにどんな特徴があるのか、表にまとめてご説明します。

液晶ディスプレイの種類と特徴

IPS方式
・色やコントラストが安定しやすい
・応答速度は遅め
・高コスト
VA方式
・コントラストをはっきり表現できる
・応答速度が速い
・コストは普通
TN方式
・色やコントラストが変化しやすい
・応答速度が速い(ゲーム用途向き)
・低コスト

ポイント4:目が疲れない工夫はあるか

CADオペレーターは長時間パソコンで作業するため、目に優しいパソコンを選ぶことが重要です。選ぶ際には、「ブルーライトの低減機能」「ノングレア(非光沢)」「フリッカーフリー」「人間工学(エルゴノミクス)対応」の4つのキーワードに着目すると良いでしょう。それぞれの詳細は、以下の通りです。

ブルーライトの低減機能

直接網膜に光が届くブルーライトは、疲れ目の原因の1つとされています。目に優しいパソコンを選ぶなら、ブルーライトを低減させる機能(ブルーライトカット機能)があるものがおすすめです。

ノングレア(非光沢)

モニターにはノングレア(非光沢)とグレア(光沢)の2タイプがあります。グレアタイプは外光を反射しやすく画面がぎらついて見えるため、長時間パソコンを使用する方には「ノングレアタイプ」がおすすめです。

フリッカーフリー

フリッカーとは、光の点滅を繰り返すことによりモニターがちらつくことを指します。現在主流のLEDバックライトで照らすモニターの場合、LED光の点滅によって目が疲れやすいため、フリッカーを起こさない方式で製造された「フリッカーフリー(DC方式)」のモニターがおすすめです。

人間工学(エルゴノミクス)対応

目だけでなく、体全体に生じる疲れを軽減するには、自分に合った向きや高さに変えられる「人間工学(エルゴノミクス)対応」のモニターがおすすめです。縦・横回転、チルト(傾き)・高さを調節することで、視線の移動にかかる負担や画面の見にくさを軽減することができます。

ポイント5:保証・サポートは充実しているか

モニターの性能はもちろんですが、保証期間の長さやサポートの充実度も確認しておきましょう。万が一パソコンが故障した際、保証が不十分ではCADの作業が滞ってしまいます。例えばメーカーの保証内容によっては修理中に代替機を貸し出してくれるサポートも。そうしたサービスがあれば修理中も仕事を滞りなく進めることができます。

CADモニターをさらに充実させるには

CADオペレーターがモニターを選ぶときに気を付けるべきポイントを5つご紹介しました。さらにCADモニターを充実させるには、どのような方法があるのでしょうか。

マルチディスプレイで作業効率アップ

モニターを複数並べるマルチディスプレイなら、スクロールやウィンドウ切り替えの手間が省けるため作業効率がさらにアップします。例えば、ワイドとスクエアのモニターを組み合わせれば、ワイドをメインモニターとして、もう一方をWordやExcel、メーラーを開くためのサブ用モニターとして使用可能です。なお、マルチディスプレイにする場合は、解像度や画面の縦幅が近いものを選ぶと良いでしょう。

解像度を追求するなら4Kで!

高い解像度を求める方は、フルHDよりもさらに上の4K(3840×2160)モデルがおすすめです。図面の詳細まで正確かつ鮮やかに表示可能なため、細かい作業が必要な3D CADの製図にも向いています。ただし、4Kモデルは一般的に高価で、文字やアイコンが小さく表示されてしまうデメリットもあります。予算や目的に合わせて4Kを導入すべきかどうか判断すると良いでしょう。

まとめ

自分に合ったモニターを選べば、作業効率がアップするうえに、目の疲れをあまり感じることなく快適に作業することにもつながります。CADオペレーターにとってモニターは欠かすことのできない大切な作業道具の1つです。モニター選びに迷っている方や、これからCADを始めようと思っている方は、ここで紹介したポイントを把握して、ぜひ購入に役立ててください。