扶養内で働くには? スキルを生かして派遣で働く方法

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「扶養の範囲を超えたくないけれども、働いてお金を稼ぎたい」とお思いの方は少なくないのではないでしょうか。ここでは、扶養を外れないための条件や、効率的に働く方法など、扶養内で働きたい方に役立つ情報をご紹介します。

1.扶養から外れないために知っておくべきこと

よく耳にする「扶養内」や「扶養から外れる」とはどういったことなのか? まずは、そのような基本ポイントについてご説明します。

一般に「扶養内」とは「配偶者控除・扶養控除から外れない」こと

所得税などの納税額を決定する「所得金額」から一定の金額を控除する仕組みの1つに「配偶者控除」があります。「配偶者控除」はその名の通り配偶者の場合だけに当てはまる控除であり、主に子どもや親を対象とする「扶養控除」とは別の仕組みですが、一般的に「扶養内」という言葉でまとめられる場合が多いです。
控除を受けるにはいくつかの条件を満たす必要があり、主婦(夫)が配偶者控除を受ける場合は以下の5条件を満たしていれば扶養内と認められます。ただし、2018年8月時点で、多くの人が注意すべきなのは※のついた2条件だけです。

※(1)納税者と生計を一にしている
※(2)年間の合計所得金額が38万円以下(給与のみの場合は103万円以下)
(3)白色申告者の事業専従者でない(配偶者が確定申告を行う場合)
(4)青色申告の事業専従者として給与が支払われていない(配偶者が確定申告を行う場合)
(5)納税者の合計所得金額が1,000万円を超えない(平成30年以後の場合)

扶養控除とは

「扶養控除」とは、納税者に一定の条件を満たした扶養対象親族がいる場合、適用することができる所得控除です。「扶養対象親族」には親や子どもが該当し、配偶者は含まれないため、「配偶者控除」と分けて考える必要があります。

「扶養を外れる」とは

該当しない条件が一つでもあれば扶養を外れることになります。「配偶者控除」「扶養控除」どちらも、給与を含む所得額の上限が決まっているため、超えると条件には該当しません。所得が給与のみである場合、年間で103万円を超えてしまうと扶養の対象外となります。配偶者控除の対象となっており、月によって給与に変動がある方は年間の所得の調整が必要となります。

103万円の壁とは

103万円の壁とは、所得が給与のみの場合「配偶者控除」「扶養控除」が適用される境界が、年収103万円であることを指します。控除から外れてしまうと、自身で所得税を納める義務が生じます。
所得税以外にも、住民税の納税が生じる「100万円の壁」や、社会保険への加入が必要となる「106万円の壁」など、所得や年収の上限額を超えることで扶養から外れる制度があります。
所得金額の上限と制度についてより詳しくは、「働くママ必見! 扶養枠内での働き方・5つの壁とは?」をご覧ください。

2.扶養内で働きやすい雇用形態とは

扶養に入っていた方が扶養から外れると、収入が増えたとしても納税額の負担が増えるケースがあります。扶養内で働きやすい雇用形態やその特徴をご紹介します。

雇用形態別、扶養内での働きやすさ

派遣社員・正社員といった雇用形態によって、収入の調整しやすさには差があります。ここでは、雇用形態別の扶養内での働きやすさを、働きやすい順にまとめました。

パート→◎

パートは、扶養内で働きやすい雇用形態だといえます。なぜなら、勤務日数、時間がフルタイムに比べ短く、家事の空いた時間で扶養内で収まるような給料を稼げるからです。給料がほかの雇用形態に比べ低い傾向がありますが、その反面所得の調整がしやすいといえるでしょう。
未経験や週2日勤務からOKなど比較的雇用されやすく、勤務時間はシフト制などを敷いている求人が多いです。

派遣社員→〇

派遣社員は、パートの次に扶養内で働きやすい雇用形態だといえます。なぜなら、「扶養内で働きたい」と派遣会社に希望すると、勤務日数や時間が短い仕事を選んでくれるからです。しかし、パートと比べて給料が高く、労働時間が長くなる傾向があるため、条件に合った仕事が見つからない可能性もないとはいえません。

契約社員→×

契約社員は、扶養内で働きにくい雇用形態だといえます。なぜなら労働時間が長いケースが多いからです。フルタイムに近い労働時間で、スキルや経験などを生かす仕事が多いため、パートに比べ給料は優遇されています。その反面、所得の制限を超えてしまうリスクは高いでしょう。また、企業から直接雇用され、正社員に近い働き方となるため収入の調整は難しいでしょう。

正社員→×

正社員は、扶養内で働きにくい雇用形態だといえます。フルタイムで働くことが前提とされているため収入の調整ができないからです。収入自体はパートや派遣社員よりも多くなる場合がほとんどですが、扶養対象外となる年間103万円の給与所得を超えることはほぼ確実です。

派遣社員として働くメリット

派遣社員には、契約社員や正社員といった直接雇用の雇用形態にはないメリットもあります。それは、勤務時間や曜日の融通がきくことを明記していない求人であっても、希望する条件を派遣会社から派遣先へ交渉してもらうことができるということ。
派遣社員はほかの雇用形態と違い、派遣先となる企業から直接雇用されません。そのため、出勤日や時給の交渉など、直接雇用されている立場ではやりづらいことも派遣元企業が対応してくれるのです。
派遣社員には、即戦力を求める求人が多いため、それまでの社会経験やCADなどのスキルを生かしたい方には特におすすめです。また、経験やスキルが生かせる仕事は誰でもできるような仕事に比べ、当然時給も高くなります。

3.派遣社員が勤務日数を減らして扶養内で働く方法・コツとは?

派遣社員は勤務日数を減らさないと、所得の上限を超える可能性が高いです。しかし、フルタイムや週4日以上勤務などの求人が多いという場合もあります。 そこで、勤務日数を減らして扶養内で働く方法として「パートタイム型派遣」をご紹介します。

CADオペレータ―は二極化!

CADオペレータ―は「設計者やデザイナーを兼任する人材」と「事務などの周辺業務を兼任する人材」の2種類に分かれていくでしょう。その背景には、設計士・デザイナーであり、かつCADも扱える人材が増えてきたという実態があります。彼らと同じく設計やデザインのスキル・知識を身に付けてキャリアアップも目指すか、彼らのアシスタントとして事務などの周辺作業も担当することになるか。CADオペレーターのこれからの働き方はこのどちらかになると考えられます。一概にどちらが良いとはいえませんが、給与やキャリアの観点からいえば前者が、ワークライフバランスの観点からいえば後者が適しているでしょう。

パートタイム型派遣で効率よく働く

パートタイム型派遣とは勤務する曜日や時間をパートのように限定して働く派遣のこと。通常のパートと比べて、時給が高い傾向にあります。例えば、週2〜3日・5時間勤務、時給1,200円といったような求人が一般的。その場合、月給は約7万2千円。年収にすると約86万円です。ネックになっていた収入の調整はしやすくなり、パートより短い労働時間で効率的に稼ぐことができます。
また、CADなどのスキルを生かすことで、即戦力として働けます。スキルが認められ、派遣先企業から必要とされると、長期的な雇用が望めるでしょう。
パートタイム型派遣の求人が増えている背景に、フルタイム派遣の人手不足があるといわれています。パートタイム派遣は、フルタイムでは働きづらいと考える主婦層の労働力を生かす雇用モデルです。正社員やフルタイム労働のみが対象だった仕事でも、パートタイム型派遣で求人が出ている場合があるため、派遣会社とよく相談して仕事を探すと良いでしょう。

4.扶養内でも自由な仕事探しが可能

所得に制限がある扶養内での働き方でも、経験やスキルを生かすことによって自由な仕事探しが可能です。パートやアルバイトのような働き方は、空いている時間を有効に使えるという点では扶養内で働くことに適しています。しかし、自分が培ってきた経験を生かしたい、特定の職種で働きたいと考える方には、やりがいと時給が優遇される派遣社員という働き方も広がってきています。ご自身の状況に合わせて、「扶養内でどのように働くか」を選んでみてください。