CADオペ必見!マウスの種類や選び方・おすすめポイント
CADはマウス操作が多い仕事です。そのため、マウスの性能や使い勝手が作業効率を左右するといっても過言ではありません。また、自分に合ったマウスを使用することで、手への負担軽減も期待できます。では、どのようなマウスがCAD業務に向いているのでしょうか?
ここでは、CADを使用する方々におすすめのマウスやその選び方について紹介します。
CADの業務にマウスは必須
CADの業務では、表示範囲の指示や範囲選択、図形のドラッグ&ドロップなど、カーソルを頻繁に動かさなければならないため、マウスは欠かせないアイテムです。キーボードも使用しますが、その割合は圧倒的にマウスの方が高いといえます。
CAD業務でのマウスの使用方法
CAD業務におけるマウスの使用方法はCADソフトによって異なりますが、カーソルの移動とクリックがメインです。線分やポリラインを描く、拡大・縮小する際にもマウスを使用します。
ちなみに、Jw-CADとAutoCADのマウス操作では下記のような違いがあります。
- Jw-CAD
- AutoCAD
(拡大は前方に回転、縮小は後方に回転)
業務効率化の決め手はマウス!?
上述した通り、マウスはCAD業務において必要不可欠なデバイスです。その使用頻度の高さから、マウスの性能によって業務効率が左右されるといっても過言ではありません。では、どのようなマウスがCADの業務に適しているのでしょうか。
CADに適したマウスの種類
一口に「CADに適したマウス」といっても、求める機能によってその種類はさまざまです。ここでは、一般的にCADに適しているといわれている、「ワイヤレス」「多機能ボタン付き」「トラックボール」の特徴やそれぞれのおすすめポイントを紹介します。
ワイヤレスマウス
ワイヤレスマウスとは、パソコンとマウスを電波で接続する無線マウスのことです。ワイヤレスには、Bluetoothで接続するタイプと、パソコンにUSBレシーバーを挿して接続する2.4GHzタイプの2種類があります。電波でパソコンと接続するため、電池もしくは充電が必要です。
どんな作業に向いているか
ケーブルが引っかかってマウスが動かしづらいなどのストレスを感じることなく、業務に集中できるため、CAD業務全般で活躍します。
おすすめポイント
無線のため、一定の距離であればパソコン本体から離れた場所でも操作できます。バッテリーが内蔵されている分、有線のマウスに比べて重いものの、ケーブルがないためデスク周りをすっきりできます。
多機能ボタン付きマウス
多機能ボタン付きマウスとは、マウス本体に複数のボタンがついているマウスのことです。PC購入時に付属しているマウスのほとんどが3ボタン(左ボタン、右ボタン、ホイール)ですが、多機能ボタン付きマウスのなかには20ボタンの物もあります。好みに合わせて、それぞれのボタンにコマンドを割り当てることができるのが、多機能ボタン付きマウスの特徴です。
どんな作業に向いているか
多機能ボタン付きマウスは、マウスからほとんど手を離さすことなく作業を進められるため、CAD業務全般に向いているといえます。操作のためにキーボードとマウスを行ったり来たりしたくない人にぴったりです。ただし、慣れるまではボタンの押し間違いなどで作業効率が落ちる可能性があります。
おすすめポイント
コマンド機能の割り当てを自由に行えるので、自分好みにカスタマイズできるのがおすすめポイントです。Shift、Esc、Enterなどを割り当てれば、文字入力以外はほぼマウスのみで操作が完結できるようになります。
トラックボールマウス
概要・機能
トラックボールマウスとは、本体についているボールを指、もしくは手で回転させてカーソルを操作するマウスのことです。マウス自体を動かすのではなく、ボールの回転方向や回転させるスピードによってカーソルをコントロールできるので、マウスを動かす必要はありません。そのため、マウス操作の多いCAD業務では人気のマウスです。
手のひらで操作するタイプや人差し指で操作するタイプ、親指で操作するタイプなどがあります。
どんな作業に向いているか
トラックボールマウスは、CADに多く見られる細かい作業に向いています。手首で操作する一般的な物に比べて、トラックボールは指で操作するため正確なカーソル操作が可能です。頻繁にマウスを動かさなければいけない作業などでも重宝するでしょう。ただし、トラックボールの操作に慣れるまでは使いづらさを感じるかもしれません。
おすすめポイント
マウスを動かす必要がないため、CADの作業効率の向上だけではなく手への負担軽減も見込めます。「マウスを動かすのが面倒」「疲れる」という方におすすめです。また、マウス自体を動かさないため、作業スペースが狭くても問題なくCAD業務を行えます。 一般的なマウスと同じ感覚で使いたい人には親指や人差し指で操作するタイプ、より素早くカーソルを移動したい人には手のひらで操作するタイプがおすすめです。
CAD利用時のマウスの選び方
CAD用のマウスを選ぶ際は、自分に合った機能や操作性に着目しましょう。店舗で実際に使用するか、商品のレビューを確認してから購入するのがおすすめです。
接続方式で選ぶ
CAD業務用のマウスを選ぶにあたって、まず決めておきたいのがケーブルの有無。ワイヤレスはパソコン周りがすっきりする、ケーブルが引っかかるストレスがないなどのメリットがありますが、有線式に比べて重いです。ケーブルがわずらわしいという方はワイヤレス、軽いマウスが好みの方は有線を選ぶと良いでしょう。
操作性で選ぶ
操作性で見ると、本体を動かしてカーソルを操作する一般的なマウスと、本体は動かさずボールを回転させてカーソルを操作するトラックボールマウスの2つに分けることができます。より効率的にCAD作業を行いたい方や、マウスをあまり動かしたくない方、手への負担を減らしたい方はトラックボールマウスがおすすめです。操作に慣れるまでの時間がもったいないという方は、一般的なマウスを選択しましょう。
機能で選ぶ
機能で選ぶ場合は、多機能ボタン付きマウスがおすすめです。CADで頻繁に使用するコマンドを設定しておけば、マウスのボタン1つでコマンドを実行できます。設定したいコマンドの数に合ったボタンがついているマウスを選ぶと良いでしょう。ただし、数が多くなればなるほど誤操作が発生しやすくなることも頭に入れておきましょう。
多機能ボタン付きのトラックボールマウスもあるので、操作性も考慮して選択するのがベターです。
持ちやすさで選ぶ
マウスの握りやすさも重要な選定ポイントです。手首に負担がかからないかどうか、手にしっかりフィットするかどうかもチェックしましょう。ホイールやボールの位置、クリックのしやすさなども重要なチェックポイントです。店舗に足を運んで、実際にマウスを使ってみると良いでしょう。
CAD利用時のおすすめマウス設定
マウスの設定を変えるだけで、CAD業務の効率は大きく向上します。特に、多機能ボタン付きマウスであれば、ボタンにコマンドを設定することでより効率良く作業ができます。
よく使うキーをマウスに設定
頻繁に使用するコマンド(ショートカットキー)をマウスのボタンに割り当てましょう。下記のようなコマンドを設定している方が多いようです。
- プロパティコピー
- 直交のON・OFF切り替え
- 全角・半角入力の切り替え
- 選択したオブジェクトの画層を現在層にする
- 選択したオブジェクトの画層のみ表示
- Escキー
設定方法は、使用しているマウスによってばらつきがあるため、説明書やメーカーの公式サイトを確認すると良いでしょう。
ソフトごとに機能を切り替え
アプリケーションごとにコマンドの設定を切り替えられるマウスもあります。例えば、初期設定でブラウザバックが設定されているボタンに、AutoCADでは「直交のON・OFFの切り替える」を「F8キー」を設定したとします。通常であれば、ブラウザバック機能が失われますが、ソフトごとに切り替えられるマウスであればブラウザバック機能をそのまま使うことも可能です。
マウスポインタの速度を設定
ポインタの速度を上げることで、よりスムーズでスピーディに作業が行えるようになります。トラックボールマウスと組み合わせれば、より効率的に作業を行えます。 ホイールの速度やダブルクリックの間隔、左右のクリックの反転なども設定できます。
■Windowsの場合
OSによって変わりますが、基本的には、1.コントロールパネルを開く、2.「マウス」を選択、3.「ポインターオプション」で進めば調整が可能です。
- OS
- 表示順序
■Macの場合
- システム環境設定を開く
- 「マウス」を選択
- 設定画面で変更
業務効率化はもちろん自分にとって使いやすいものを選ぶ
CADオペレーターの仕事の特性に合ったマウス選びは、業務効率化の第一歩です。基本的にPCでの作業がほとんどと言っても良いCADオペレーターにとって、マウスは大切な仕事の相棒のようなもの。機能や操作性を念頭に置きつつも、業務内容と自分の仕事のスタイルにあった、負担の少ない長く使い続けられるものを見つけましょう。