建築CADとは? 仕事内容、ソフト、なり方を紹介

  • はてなブックマークに追加

昨今のオリンピック需要もあり、建築業界に興味がある人は多いでしょう。建築業界では、もはやCADは欠かせないツールの1つとなっています。このページでは、建築業界でのCADを使った働き方や建築業界で使われるCADソフト、建築CADの操作の身に付け方についてまとめてご紹介します。

1.建築CADとは?

まずは、建築CADとは何なのか、基本についてご紹介します。

建築CADは建築設計用のCAD

建築CADは、建築設計において使われるCADソフトのことを指します。詳細部分が描きやすい、あらかじめテンプレートが用意されているなど、CADの中でも特に建築に関係する図面を描くことに特化しているため、建築CADと呼ばれます。 建築業界では、CADは製図に不可欠な技術であり、設計士や建築士としてキャリアアップを目指すならCADのスキルを身に付けることが重要になっています。

CADについてより詳しく知りたい方は「CADとは?その特徴や、種類、ソフトにはどんなものがある?」をご覧ください。

建築CADを使った建築図面の書き方

実際に建築CADを使った作図は以下の手順で進みます。

【1】基本情報(用紙サイズ・縮尺等)を設定する

【2】壁・柱の中心線を記入する

【3】壁・柱を記入する

【4】ドア・窓などの開口部や建具を記入する

【5】設備を配置する

【6】部屋・設備の名前を記入する

【7】寸法・方位を記入する

いずれの手順もダウンロードしたCAD上のキャンバスに枠線や直線を書いたり、添景データを配置したりすることで進められます。以前は同様の作業が手作業で行われていましたが、CADの登場により、作図の効率は非常に高まりました。

建築図面について詳しくは→図面の種類と見方とは? 【建築・機械の一覧表付】

建築CADを使う仕事

建築業界でCADを用いる仕事には、CADオペレーター、設計士、建築士などがあります。

CADオペレーター

CADオペレーターとは、CADの操作を専門に行う仕事です。設計者が考えた図をCAD上で清書して見やすくしたり、指示に応じて図面を修正したりします。CAD初心者はCADオペレータ―からキャリアをスタートすることが多いでしょう。

CADオペレータ―についてより詳しくは→CADオペレーターとは?仕事の内容や向いている人とは

設計士

CADオペレータ―は指示に従って製図をするためにCADを用いますが、設計士は設計に用いるツールとしてCADを使います。そのため、CADの操作だけでなく建築学や建築法についての知識も必要になります。

設計士とCADについてより詳しくは→CAD設計士とは?CADオペとの違いや、なり方とは?

建築士

建築士とは、設計士の中でも国で定められている資格「一級建築士」「二級建築士」「木造建築士」のいずれかを取得した者のことを指します。設計士以上に設計できる建物の規模や責任が大きい建築士も、CADを使って設計を行うことが多いです。

2.建築CADソフト10選【2D・3D・フリー】

ここでは、建築CADソフトのうち、業界で広く用いられているものを10種類ご紹介します。フリーや体験版のソフトもあるので、ぜひ自分にあったものはないか確認してみてください。

【1】建築CADソフトの定番「AutoCAD」

CADの中でも定番とされているソフトで、2Dから3Dまで対応できる機能性の高さが魅力です。その中でも建築に特化した機能として「AutoCAD ARCHITECTURE」があり、8,000以上の建築オブジェクト・建築スタイルを使用して、平面図・断面図・立面図のいずれも自在に作成できます。

公式ページ:https://www.autodesk.co.jp/products/autocad/overview

【2】BIMに特化した「Revit」

AutoCADのメーカーであるAUTODESK社がBIMのために制作したソフトウェアです。BIMとは、3Dモデルを組み立てることでコンピューター上に建物を建築できるシステムを意味します。

BIMについて詳しくは「これからの建築CADに必須のBIMとは?おすすめソフトウェアもご紹介」をご覧ください。

公式ページ:https://www.autodesk.co.jp/products/revit/overview

【3】操作を直感的に行える「VectorWorks」

直感的な操作感が魅力の2D・3DCADソフトです。洗練されたオシャレなイメージを持たれており、ヨリとヒキの画面を同時に見ることができるマルチビューや360°を見渡せる3Dパノラマビューなどの機能でモデルを細かく確認できるのも利点です。

公式ページ:http://www.aanda.co.jp/Vectorworks2018/

【4】国産の安心感がある「DRA-CAD」

国産のCADソフトで、図面・CGの両方を作成することができます。東京・大阪でスクールが開かれていたり、使い方やテクニックをまとめた”虎の巻”が公開されていたりと導入サポートが充実しており、安心感があるのがメリットの一つです。

公式ページ:http://www.dracad.jp/

【5】BIMソフトの代表格「ARCHICAD」

Revitと同じく、3Dモデルに情報をひもづけることができるBIMソフトです。制作元であるGRAPHISOFTは30年以上BIMを追求し続けており、データを作成するARCHICADのほかに、データを用いたプレゼンテーションをサポートするBIMxやデータ管理を行うBIMcloudといったソフトも開発しています。

公式ページ:https://www.graphisoft.co.jp/archicad/

【6】操作が分かりやすい3DCAD「SketchUp Pro」

操作画面がシンプルでわかりやすい上に、チュートリアルなども充実しているため初心者でも使いやすい3DCADソフトです。契約すれば添景データをダウンロードできるライブラリやオリジナルのスタイルを作成できるアプリも利用することができます。無償の体験版も公開されています。

公式ページ:https://www.alphacox.com/sketchup-pro/

【7】ダッソー社の2D建築CAD「DraftSight PROFESSIONAL」

ミドルレンジ機械CADソフトSOLIDWORKSで有名なフランスダッソー社の2DCADソフトです。安価ながら、一括印刷や図面比較などの機能を持ち、操作性と導入しやすさのバランスが良く取れたソフトだといえるでしょう。一部機能が制限された体験版は無償で提供されています。

公式ページ:https://www.3ds.com/ja/products-services/draftsight-cad-software/

手軽な「フリー・体験版ソフト」

【8】フリーCADソフトといえば「Jw_CAD」

フリーCADソフトの中でも特にポピュラーな2DCADソフトです。開発に建築士が参加していたことから特に建築図面を描くことに適しており、有志による解説やチュートリアルもネット上に多く存在します。まず使ってみるべき2DCADソフトといえるでしょう。

公式ページ:http://www.jwcad.net/

【9】3Dモデリングがフリーで使える「FreeCAD」

完全にオープンソースで提供されている3DCADソフトです。ヒストリーに従ってパラメーターを変更することでデザインを変更することが容易と、使いやすさも抜群。希望すればFreeCADをさらにアップデートするためのプロジェクトに参加することもできます。

公式ページ:https://www.freecadweb.org/index.php

【10】自動で図面を生成してくれる「CADロボ」

計算モデルを用いてロボットのように自動で図面の生成や編集、更新を行ってくれる2DCADソフトです。簡単なアンケートに答えるだけでダウンロードでき、自動製図機能を使うことで作業時間を大幅に短縮できる可能性があります。

公式ページ:http://jp.midasuser.com/cadrobo/product.asp

3.建築CADを身に付ける方法3パターン

建築CADの仕事を始める方法には、どのようなものがあるのでしょうか? ここでは建築CADを身に付ける方法を3パターンご紹介します。

独学で習得する

建築CADは独学で身に付けることができます。用意すべきなのは「パソコン(マウスは必須)」「CADソフト」「プリンター」「勉強用テキスト」の4点。勉強用テキスト以外にも、Webサイトや解説動画などでCADの操作を学ぶこともできます。そのようなツールを使って独学を進める環境が充実しているのは「Jw_cad」や「AutoCAD」など普及率の高いCADソフトでしょう。

CADの勉強法について詳しくは→CADは初心者・未経験者でも習得できる! その方法とは? 

専門学校・スクールに通う

CADは専門学校やCADスクールなど特定の学校で学ぶこともできます。体系的に知識を身に付けられること、講師のアドバイスが受けられること、ほかの人々と学ぶことでモチベーションを保ちやすいことが独学と比較してのメリットです。

専門学校・スクールについて詳しくは→CADスクールや専門学校のCAD学科で学べることとは? 

職業訓練を利用する

職業訓練とは、休職中の方が技術を身に付けて就職しやすくなるよう、ハローワークで受講できる講座のことです。職業訓練の中には、CADを身に付けられるコースが用意されている場合もあります。条件を満たせば国からの手当を受けつつ職業訓練を受講できる場合もあるため、休職中でCADを学びたいと考えている方はぜひ調べてみてください。

職業訓練について詳しくは→無料でCAD技術が手に入る!ハローワークの職業訓練とは 

4.建築CADの仕事に役立つ資格とは?

仕事に就くにあたって役立つのが資格です。建築CADを用いる仕事に役立つ資格には、どのようなものがあるのでしょうか? ここでは3つの資格をご紹介します。

CAD利用技術者

一般社団法人コンピュータ教育振興協会が主催する、CADの知識・技術を判定するための試験で下記の種類があります。25年以上の歴史を持ち、CAD業界では権威ある資格だと言えます。

  • 2次元CAD利用技術者試験基礎
  • 2次元CAD利用技術者試験1級(建築)、1級(機械)、1級(トレース)、2級
  • 3次元CAD利用技術者試験1級、準1級、2級

合格率や受験料、おすすめの勉強法など詳細について詳しくは→CAD利用技術者試験って? 難易度、勉強方法など総まとめ 

建築CAD検定試験

一般社団法人全国建築CAD連盟が主催する、建築CADのスキルを図ることに特化した試験です。こちらも1993年より開催されており、建築CAD業界では広く知られた資格だといえるでしょう。准1級から4級までの4段階に資格は分かれており、自分のレベルに合わせて選んだ級を受験することができます。受験料は4級が3,100円、2-3級が10,310円、准1級が14,400円と級が上がるごとに高くなっています。

オートデスク認定資格

Autodesk社が、自社の製品のユーザーのスキルを認定する資格です。初級者向けの「オートデスク認定ユーザー」と中・上級者向けの「オートデスク認定プロフェッショナル」があり、AutoCADを代表とするCADソフトの知識・操作スキルが問われます。オートデスク認定ユーザーの試験には、Revitに特化した「Revit Architecture ユーザー試験」もあります。

5.建築CADを使う仕事に就きたい場合は?

建築CADを使って仕事をするうえで知っておくべきことについてまとめてご紹介しました。建築CADは建築業界で仕事をするうえで非常に役立つスキルです。建築CADを使った仕事をお探しの際はぜひ「CADJOB」をご利用ください。