CAD経験者必見! CADが生かせる仕事とは?

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CAD経験があれば、どのような業界の仕事に就くことができるのか。これからCADの知識を身に付けようとする人にとっては興味のあるテーマでしょう。また、これまでCADを使った仕事をしてきた経験があり、他の業界への転職を検討している人にとっても、自分の経験がどの業界のどのような仕事に生かせるのかを知ることは、転職活動を進めるうえで有利になるはずです。ここでは、CADの経験を生かせる仕事や、スキル・資格の有無、求人について紹介します。

CADの経験を生かせる仕事にはどんなものがある?

パソコンを用いて図面を描くCADは、建築や機械、インテリア、アパレルなど、幅広い分野で使われています。CADの技術を身に付け、それを生かすことができる仕事とはどのようなものがあるのでしょうか? 業界別に詳しく見ていきましょう。

建築・土木業界

建築業とは主に建物をつくる仕事です。一般的な家屋から大きなマンション、病院や学校などの公共施設やショッピングモールをはじめとする商業施設など、いわゆる建物と称されるものをつくっています。建築業界では建築系のCADが使われています。
一方、土木業は建設業のうち建築を除くものをつくる仕事です。例えば、道路や橋、トンネル、河川の堤防などが該当します。土木業界で使われるのは、建築向けのCADや土木向けのAutoCADなどが主流です。
建築業界では、建物の間取り図のような平面図だけでなく、建物を横から見たときの立面図や、電気や水道などの配線図、梁のつなぎ目まで記した細かい図も必要になることから、それらを作成するCADのスキルが必要になります。土木業界でも、橋やトンネルなどの平面図や、工程や部位ごとの施工図などの作成にCADスキルが生かせるでしょう。
建築、土木業界で使われるCADの特徴として、CADのデータが建物や建造物のCGによる完成イメージ図につながっていくことが挙げられます。

家具・インテリア業界

テーブルや椅子といった実用的なものから、洗面台や飾り棚のような便利さに加え意匠性のあるものづくりを行うのが家具・インテリア業界です。主に使われているCADソフトはフリーソフトの「Jw-cad」や機械系の「AutoCAD」などです。
家具業界におけるCADの存在は、機械系のCADと似ています。例えば、テーブルをつくろうと考えたとき、天板の大きさや脚の長さ、天板と脚をつなぐ方法などを伝える図面を描くためにCADのスキルが必要になります。
インテリアにおいては家具と同様、形状や製造方法を伝える図面を描くときにCADのスキルが生きてきます。
家具・インテリア業界ではインテリアのCADデータが、住宅のCADデータである建築用のデータの中に取り込んで使われるケースがあります。また、デザインセンスが問われることが多いのも、家具・インテリア業界の特徴です。

福祉業界

高齢者や身体に障がいを持つ人の生活を支える福祉業界でも、CADのスキルを生かすことができます。「福祉住環境コーディネーター」に代表されますが、例えば、住宅をバリアフリーにするための工事や、さまざまな事情を持つ方にも優しい福祉施設の建設をする際は、工事用の図面や福祉施設の図面を描くためにCADのスキルを使用します。
福祉業界におけるCADの仕事は、建築業界のCADの仕事と密接に関わっています。CADの知識のみならず、医療や介護、福祉などの知識が必要になるため専門的な分野になります。

自動車・航空・機械・家電業界

自動車や航空機などをつくる輸送機器業界、装置や部品、工作機械などをつくる機械業界、冷蔵庫やテレビ、デジカメなどをつくる家電業界。一見すると関連性がないように思えますが、これらの業界で図面を描く際は、一般的に機械系CADが使用されている点が共通しています。
使われるCADの種類は業界や企業によりさまざまですが、主にCATIAやAutoCAD、SOLIDWORKSなどが利用されています。
自動車・航空・機械・家電業界におけるCADの特徴としては、3次元CADが多く利用されていることです。部品の組み立てのほか、熱や荷重などのさまざまなシミュレーションは3Dモデルを使って行います。 これらの業界では、CADのスキルや製図に関する知識だけでなく、製品知識や、設計に関する知識を身に付けることでステップアップしていくことができます。

アパレル業界

ファッションを生み出すアパレル業界でもCADは使われています。
デザイナーがつくった型紙をデータ化し、量産できるよう準備するためにCADが利用されています。アパレル業界でCADを扱う人は「パタンナー」とも呼ばれており、主に「Alpha myu」や「CREA COMPO」などのCADが使われています。ほかの業界では使われることのないCADソフトであるため、未経験からスタートし、実務を通して経験を積むのが一般的なスキルアップの方法です。
CADを使って正確な図面を描くスキルだけでなく、ファッションデザイナーのアシスタントとして、デザインや服飾に関する知識が求められる仕事です。

ジュエリー業界

宝飾品やアクセサリーをつくるジュエリー業界でもCADは使われています。
量産化のための図面を描くだけにとどまらず、用途の幅は広がっており、3Dプリンターとのデータ連動システムなどにも今後は注目が集まると考えられています。
ただし、CADのスキルがあるだけでは十分な活躍ができるとは言い難いのが、ジュエリー業界の特徴です。ほかの業界と比較して高いデザインセンスが求められます。ジュエリー業界でCADのスキルを生かしたい場合は、CADスキルだけでなくデザインなどの知識も身に付けておく必要があります。

CADの仕事にはスキルや経験は必要?

実際にCADを使う仕事に就きたいと考えた場合、CADのスキルや経験は必要なのでしょうか? また一体どのようなスキルや経験が重宝されるのでしょうか? 詳しく見ていきましょう。

必須のスキルや経験はない

CADオペレーターの派遣を行っている会社の多くが、自社内での教育体制を整えています。そのためCADのスキルを生かす仕事に就きたいと考えた場合、CADの資格やCADを使った実務経験が絶対に必要というわけではないようです。しかし、CADの資格やスキルを持っていることは、転職や就職の際の強みになります。

重宝されるスキルや経験

CADのスキルと一口に言っても、CADのソフトや図面のルール、設計に関する知識などは業界ごとに大きく異なります。それ故に、同じ業界での転職の際には「経験」が非常に重宝されます。 スキルや資格についても同様で、建築系では建築の2次元CAD利用技術者やCADトレース技能審査の建築部門など、建築向けの資格を取得していると大きな武器になります。機械系では機械系の2次元CAD利用技術者やCADトレース技能審査の機械部門、CATIA V5などのスキルを有していれば企業から重宝されるでしょう。

CADの仕事に必要な資格は?

前述のとおり、CADの仕事に就くためにはCADの資格が必須というわけではありません。しかし、資格があればCADスキルを効果的にアピールすることができます。ここでは業界ごとに持っていると良いとされる資格を紹介します。

建築・土木業界

2次元CAD利用技術者試験(建築、トレース)、CADトレース技能審査(建築部門)、建築CAD検定試験、オートデスク認定ユーザーなどの資格があると良いでしょう。

家具・インテリア業界

2次元CAD利用技術者試験(建築、トレース)、CADトレース技能審査(建築部門)、Revit Architectureユーザーなどの資格があると良いでしょう。

福祉業界

2次元CAD利用技術者試験(建築)、CADトレース技能審査(建築部門)、Revit Architectureユーザーなどの資格があると良いでしょう。

自動車・航空・機械・家電業界

2次元CAD利用技術者(機械)、3次元CAD利用技術者、CADトレース技能審査(機械部門)、AutoCAD ユーザーなどの資格があると良いでしょう。

アパレル業界

アパレル業界で使われるCADには、スキルを証明する資格試験などがありません。そのためアパレル業界でCADの仕事に就くために必要とされている資格もありません。

ジュエリー業界

AutoCAD ユーザーなど、汎用CADの資格があると良いでしょう。

CADの仕事にはどのような求人が多いの?

CADの資格を生かすことができる仕事には、どのような種類の求人があり、どのような働き方が人気を集めているのでしょうか?

求人の種類

CADのスキルを生かすのであれば、CADオペレーターや設計アシスタントなどの求人が挙げられます。建築・土木系や機械系をはじめとするメーカーの求人だけでなく、CADオペレーターなどの派遣を行っている人材派遣会社などにも多数の求人があります。
就職先としては、メーカーか派遣会社の2種類、雇用形態としては正社員のほかにも、パートや契約社員などの種類があるので、自分自身の生活スタイルに合わせて自由に選ぶことができます。

人気が高いCADの仕事

CADのスキルを生かせる求人として人気が高いのは派遣会社です。CADの資格を取得し、一定のスキルを身に付けておけば、育児休暇などを経ても職場復帰しやすいことや、契約条件によっては時短勤務などライフスタイルに合わせて働き方を選べるところが人気の理由です。
業種での人気は建築系メーカーです。上記のようなCADオペレーターならではの柔軟な働き方ができる会社も多く、会社によっては設計アシスタントや一般事務兼任として働くことができるケースもあります。

競争率の高いCADの仕事

派遣会社や建築系メーカーなど、人気が高い仕事はやはり競争率も高くなります。
「未経験者歓迎」という求人も多くありますが、競争率が高い中で条件の良い求人を得ようとするのであれば、実務経験やCADの資格など、アピールできるポイントがあった方が、競争を勝ち抜きやすくなるでしょう。

CADの仕事の探し方

幅広い業界で活躍することができるのがCADの仕事の魅力ですが、どのように求人を探せば良いのでしょうか? より良い求人を探すためには2通りの方法があります。

紹介してもらう

CADのスキルを活かす仕事を探すのであれば、まず押さえておきたいのが「紹介」です。
紹介元はCADの資格を取得する際に利用したスクールやハローワークなどが挙げられます。
特に資格取得時に利用したスクールなどから紹介してもらう場合、そのスクールで学んだということは、そのスクールで行っているカリキュラムの内容が身に付いているという証明(アピールできる強み)になるため、企業からの評価も高く、ハローワークで紹介・推薦してもらったり、Webなどで見つけて応募したりするよりも、比較的優位に就職できる傾向があります。

転職エージェントや派遣会社を利用する

転職エージェントを利用する方法があります。CADの資格やCADを使った実務経験があれば、それをエージェントにしっかりと伝え、CADの仕事を探していることをアピールすることで、希望の求人を紹介してもらう近道になります。
派遣会社の場合、まず派遣会社に正社員などとして雇用されるところからはじまります。派遣会社の求人には、規模や得意とする派遣先の状況により、事務系の人材と一緒にCADオペレーターを募集している会社や、メーカー等でエンジニアやCADオペレーターを募集している会社などがあります。どちらの派遣会社でも、CADの資格や経験の有無、CADの仕事をしたいという希望を会社側にしっかりと伝えておくことが大切です。

各業界でのニーズは高いが、キャリアプランを明確に持つ必要がある

CAD経験者は知識のスキルの専門性ゆえ、各業界でも重宝される傾向が続くと言えます。ただし、専門性が高いがために、どの業界でも一様に活躍できるというわけではありません。自分が目指す業界とキャリアプランを明確にした上で、身に付けるべきCADの種類や資格を検討し、就職や転職に生かしていくと良いでしょう。